音楽
「あたりまえに過ぎ行く毎日に 恐れるものなど何もなかった」 家を出るのは世に自らの才覚を問うためである。 世の中に戦いを挑む者は、風が吹いているところでしか生きられない。
17年待った甲斐があった。 英雄は帰還すると玉座に座った。 他の世界中の全てのボーカリストが彼のために空けておいた椅子である。
純粋な白もあれば純粋な黒もある。 「I wanna see it pained,pained,pained,pained black」 「その日は闇となれ。神が上から顧みることなく 光もこれを輝かすな。暗黒と死の闇がその日を贖って取り戻すがよい。」(ヨブ記3:4.5)
フランスを舞台にした小説を書いていたら歌になってしまったのか。 若い二人は歌われながら小説に書かれていることに気づいているだろうか。 書かれながら歌われていることにも気づいているだろうか。
夢は一人で楽しむもの。 「夢は人に話してはいけない 眠れない夜に思い出して」 夢は誰かと決めてもいけない。
歌い出したところで息を止められる。 聞いているうちに息が詰まってくる。 人の息の根を止めようとする音楽が60年代にはあった。
氷の世界を出るのは牙をもがれるようで怖かった。 「窓の外ではリンゴ売り 声をからしてリンゴ売り きっと誰かがふざけて リンゴ売りのまねをしているだけなんだろ」 ぬるま湯につかっているように見えるかもしれないが若者を凍らせるぐらいの冷たさは残るか…
母親の仕事を見た衝撃。 「帰って行ったよ学校へ 勉強するよと言いながら」 未来を変えるほどの衝撃。
チャーリーはアルジャーノンに優しくした。 「ぬくもりには出会えたかい」 この歌もアルジャーノンに優しくした。
タップダンスの力を見せつけた。 祭りとして物語へ組み込む構成力を見せつけた。 映画が総合芸術であるところを見せつけた。
詩がこうまで旋律にのっているという脅威の快楽をパティ・スミスなら分かってくれるだろうか。 「真夜中の冷蔵庫に手をかけて そして本当のことが知りたいんだと君は言う 明け方にチキン・スープを飲み干して そして退屈なんかじゃないぜと君は言う」 読むに…
氷の世界を出るのは牙をもがれるようで怖かった。 「窓の外ではリンゴ売り 声をからしてリンゴ売り きっと誰かがふざけて リンゴ売りのまねをしているだけなんだろ」 ぬるま湯につかっているように見えるかもしれないが若者を凍らせるぐらいの冷たさは残るか…
渋谷のセンター街をニューヨークにする。 キリンのラガービールをハイネケンにする。 トヨタのクラウンをキャデラックにする。